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介護が必要になった時、インプラントはどうなる?

「将来、介護が必要になったら、インプラントはどうなるのだろう?」
このような疑問をお持ちの方もいるかもしれません。

人生100年時代と言われる今、インプラント治療を受けられた方が、ご自身の老後や介護についても見据えて考えられるのは、とても自然なことだと思います。

結論からお伝えすると、インプラントは要介護状態になっても、正しくケアを続ければそのまま使い続けられる治療法です。ただし、注意しておきたいポイントもいくつかあります。今回は、介護が必要になった時にインプラントとどう付き合っていけばよいかわかりやすくお話ししていきます。

介護が必要になったら、インプラントは不利になる?

介護が必要になった時、インプラントはどうなる?

インプラントは要介護状態でも「使い続けられる」歯です

インプラントは顎の骨にしっかりと固定されている人工の歯です。入れ歯のように取り外して洗浄する手間がなく、天然の歯に近い感覚で噛むことができます。

基本的に歯、ご自身の歯と同じように、毎日の適切なケアをきちんと行えば、要介護状態になったからといって撤去しなければならない、ということは基本的にありません。

実際、しっかりとメンテナンスを続けながらインプラントを何十年も使い続けている高齢の患者様も少なくなく、年齢や介護の有無そのものがインプラントの寿命を直接左右するわけではないのです。

ただし、セルフケアが難しくなることが課題に

一方で気をつけたいのは、加齢や病気によって手先が思うように動かなくなったり、認知機能が低下したりすると、これまでご自身でできていた歯みがきが難しくなる可能性があることです。

インプラントは人工の歯なのでむし歯の心配はありませんが、ケアが不十分だと、天然歯の歯周病にあたる「インプラント周囲炎」を起こし、進行すると骨が溶けてインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。

しかも、インプラント周囲炎は自覚症状が出にくく、気づいた時にはかなり進行しているケースも珍しくありません。以前、以下のコラムでもお伝えしましたが、日々の丁寧なケアがインプラントを長持ちさせる一番の鍵になります。

インプラントの正しいケアについてもっと知りたい、という方はぜひ以下のコラムを参考にしてみてください。

関連記事:インプラントを入れた後の歯みがきの注意点

要介護になったときにインプラントで気をつけたいポイント

ご自身での歯みがきが難しくなったら

歯ブラシがうまく扱えなくなってきたと感じたら、柄を太くしたグリップ付きの歯ブラシや、電動歯ブラシへの切り替えも一つの方法です。ワンタフトブラシや歯間ブラシなど、インプラント周りの清掃に適した補助的な道具を取り入れるのも効果的です。

ご家族に仕上げみがきをお願いすることも、決して恥ずかしいことではありません。早めに準備しておくことで、いざという時にも慌てずに済みます。

介護者や介護スタッフによる口腔ケアがカギに

在宅介護や施設でのケアが必要になった場合は、ご家族や介護スタッフの方にも、インプラントが入っていることや、その部位の清掃方法を共有しておくようにしましょう。

介護の現場では、入れ歯のケアに比べてインプラントの存在自体が見落とされがちで、清掃が不十分になってしまうケースもあります。日本歯科医師会の情報サイトでも、要介護者への口腔ケアについて詳しく解説されていますので、参考にしていただければと思います。

参考:日本歯科医師会 要介護者への口腔ケア

誤嚥性肺炎などのリスクにも注意

口の中の細菌が唾液とともに気管に入り込むことで起こる誤嚥性肺炎は、要介護高齢者の重大な健康リスクの一つとされています。

国立長寿医療研究センターの資料でも、口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防に重要であることが示されています。インプラントの周りを清潔に保つことは、お口の健康だけでなく全身の健康にもつながっているのです。

参考:国立長寿医療研究センター 要介護高齢者に対する口腔ケア

元気なうちからできる備え

定期メンテナンスを継続すること

インプラント治療後の定期検診は、要介護状態になる前の今だからこそ続けやすいものです。歯茎の状態や噛み合わせを定期的にチェックし、早めに問題を見つけておくことが、将来のトラブルを防ぐことにつながります。

ご自身の状態を把握しておくことは、将来介護が必要になった際に、周囲の方へスムーズに情報を伝えることにも役立ちます。

ご家族と治療の情報を共有しておくこと

ご自身のインプラントの本数や治療内容、担当した歯科医院の連絡先などを、ご家族と共有しておくことも大切な備えです。もしもの時に慌てないよう、簡単なメモを残しておくのもおすすめです。

関連記事:インプラントにすると「未来の自分」はどう変わる?

まとめ

インプラントは、介護が必要になったからといって特別な問題になるわけではなく、正しいケアを続けられれば長く使い続けられる治療法です。

大切なのは、ご自身での歯みがきが難しくなった時に備えて、ご家族や介護に関わる方とインプラントの情報を共有し、周囲の清掃方法を知っておいていただくことです。

今から少しずつ備えておくことで、将来ご自身が困らないだけでなく、周りの方の負担も軽くすることができます。当院では、将来を見据えたメンテナンス方法についてもご相談を承っておりますので、気になることがあればいつでもお気軽にお声がけください。

よくある質問

介護が必要になった場合、インプラントは不利になりますか?
いいえ、インプラントは要介護状態になっても、正しくケアを続ければそのまま使い続けられる治療法です。ただし、いくつかの注意点があります。
要介護状態でもインプラントを使い続けるための重要なポイントは何ですか?
インプラント周囲炎への注意、歯科医院での定期検診の継続、そして介護者との密な連携が特に重要です。
インプラント周囲炎とは何ですか?
インプラント周囲炎は、インプラントの周囲に起こる歯周病のような炎症で、進行するとインプラントが抜け落ちる原因となるため、早期発見と治療が不可欠です。
介護施設に入居した場合、インプラントの歯科治療は受けられますか?
多くの介護施設では、訪問歯科診療や提携歯科医院による治療が可能です。事前に施設や歯科医院に確認し、適切なケア体制を整えることが大切です。
インプラントにトラブルが起きた場合、どうすれば良いですか?
インプラントに異常を感じたら、すぐに治療を受けた歯科医院に連絡し、指示を仰ぎましょう。自己判断で対処せず、専門家の診断を受けることが重要です。