歯のインプラントは口臭の原因になるのか、という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。インプラントは人工物なので、それほど臭いを発生しないイメージがあるかもしれませんが、インプラントは骨と歯茎の中に埋め込まれている、いわば生体の一部のようになっているものなので、お手入れによっては口臭の原因にもなり得ます。
それでは、どういった場合にインプラントが口臭の原因になるのでしょうか？
今回はその点について見ていきたいと思います。また、対策方法についてもご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
インプラント周囲に歯垢や歯石が溜まっている
インプラントは、一見、天然歯と似ていますが、インプラントの場合、人工歯根の部分と被せ物の境目には天然歯には存在しない細かな段差があります。 また、インプラント周囲の歯茎の溝も天然歯に比べると深いため、その分そこに歯垢や歯石が溜まりやすくなって、口臭が発生する原因になります。
インプラントのネジが緩んでいる
インプラントは、歯根部分と被せ物の部分、その両者をつなぐ部分で成り立っています。 インプラント治療の際は、それらを緩みのないようにしっかりと固定しますが、だんだんと年月が経つうちに固定が緩んでくることがあり、その部分に細菌が繁殖して臭いを放つようになることがあります。
インプラント周囲炎にかかっている
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病に似た状態になることはあります。 歯周病というのは歯周病菌が引き起こすと言われている天然歯周囲の感染症ですが、インプラントの周囲にもその細菌が原因で感染を起こすことがあり、それをインプラント周囲炎と呼んでいます。 インプラント周囲炎にかかると、歯周病のように歯の周囲の骨が溶けてしまい、そこに細菌が繁殖して膿を溜め、悪臭を放つようになります。
インプラントは天然歯の状態を再現している治療法ですが、やはり構造上、天然の歯にはかないません。そのため、口臭にしてもインプラント周囲炎にしても、防ぐためには天然歯以上のケアが必要だということを覚えておきましょう。
こまめにセルフケアを行う
地道なことではありますが、やはり毎日のセルフケアが最も大事なことは言うまでもありません。その場合、丁寧に行うだけではなく、正しい方法で行うことが大事です。 正しいインプラントのお手入れ方法に関しては歯科医院でしっかりと指導を受けるようにしましょう。
定期的なメンテナンスを欠かさない
家庭でのケアだけでは100％汚れを取り切ることはできません。このような汚れの蓄積が口臭の原因になりますので、定期的(歯科医師の推奨する頻度)に歯科で専門のクリーニングを受けるようにしましょう。
異変を感じたらすぐに歯科医院を受診する
なにかいつもと違う感覚や、変な臭いや味を感じる場合、メンテナンスのタイミングでなくても、一度早めに歯科医院を受診するようにしましょう。
