インプラント治療では、あごの骨の中にインプラントを埋め込む手術が必要になります。
手術というとその後の症状について不安になってしまう人もいるかもしれませんが、起こりうる症状をあらかじめ知り、その対処法を知っておくことで慌てず落ち着いて対処することができます。
そこで今回は、インプラント手術の後に一般的に現れてくる症状と、その対処法について詳しく解説していきます。
これからインプラント手術を受ける予定のある方はぜひ参考にしてみてください。
インプラント手術が終わった後に現れる症状には次のようなものがあります。
出血
一般的なインプラント手術では歯茎を切開する必要があるため、手術当日は歯茎からの出血があります。ですが、通常、出血はその日のうちにおさまります。
出血が多いと感じられる場合には、清潔なガーゼで患部を圧迫すれば血は止まります。出血が気になってうがいをどんどんしてしまうと、逆に血が止まりにくくなってしまいますので、手術当日のうがいはなるべく避けるようにしましょう。
万が一、圧迫しても出血が治まらずどんどん血が出てくる場合には、一度歯科医院に連絡するようにしましょう。
また、上あごにインプラントをした際、副鼻腔の一つである上顎洞に刺激が加わり、鼻血が出ることがあります。
もしもこのようなことが起こった場合にも、歯科医院に連絡し、鼻を強くかむことは避けましょう。
痛み
麻酔が切れると痛みが出てきます。インプラント後の痛みは強く出ると思われていることがありますが、その程度は抜歯をした時に出る痛みと同じくらいと考えて良いでしょう。
ですが、インプラントを複数本埋め込んだり、骨を増やす手術など同時に行ったりした場合には、それだけ痛みが強く出る傾向があります。通常は痛み止めを指示通りに飲めば耐えられることが多いですが、痛み止めが効かない激しい痛みがある、数日たっても痛みが一向によくならず、ひどくなっている、というような場合には、歯科医院に連絡しましょう。
腫れ
手術後には腫れが出ます。これは生体が傷を治すための反応として起こるものなので、通常は心配不要で、だんだんと自然に引いていきます。
ただ、感染を起こすと、また腫れを起こすこともありますので、処方された抗生剤は指示通り通り飲むようにしましょう。
皮下出血
インプラント手術をしたところが内出血を起こすと、数日間その皮膚が紫や黄色っぽくなることがあります。ですが、これは日が経つにつれて消えていきますので心配いりません。
しびれ感
麻酔が切れた後にもまれにしびれが残る場合があります。
これは、神経に近い部分にインプラントを埋める場合、インプラントを埋める穴をあける際に神経が刺激されることが原因です。
こちらも、状況に応じて症状が続く期間は変わってきますが、多くの場合は落ち着いてきます。インプラントそのものが神経を圧迫しているようならば、短いインプラントに替えるという方法もありますし、もしも神経に傷がついているような場合には神経の回復を促すような薬を処方します。
以上、インプラント手術後に起こりうる症状と対処法についてご紹介しました。
術後は程度の差はあれ、なんらかの症状が出るということは避けられませんが、ほとんどのケースでは問題なく落ち着いてきますので過剰に心配する必要はありません。
ただし、術後の過ごし方によっても経過は変わってきますので、手術後に担当医から伝えられる注意事項はしっかりと守るようにしましょう。